2014/05/08

STAP細胞で納得した「あの業界」の当たり前基準

巷で話題のSTAP細胞について、理化学研究所の結論が出されました。

STAP論文、不正が確定


理系出身で、理化学研究所の研究者とも共同研究をして来た自分としては、なんだか複雑ですが残念です。

小保方さん個人の言動について、私はあまり違和感を感じません。本当に200回実験に成功しているのかどうかは疑問ですが、博士論文がコピペだったり、研究ノートが雑だったりと言うのはあの業界では「よくある事」としか思えないからです。

早稲田の学生の論文を100名以上の単位で見直されたり、理化学研究所の調査役数名の不正が発覚したりしていますが、それも含めて当たり前のことなのです。

あの業界は専門性が異常に高く、どの研究も誰かが手をつけているのは当たり前の世界で、あの業界で全く新しい実験を行う事は日本でビジネスに成功し、GoogleやApple並みの革新的企業を生み出すのと同じくらい難しい仕事になります。

その業界の中で、完璧な研究ノートを付ける完璧な科学者が居たとして、その人からこれまでなかった新しい発見が生まれることはほとんどありません。

新発見は適度な適当さを兼ね備えた変人が生み出すものなのだと思います。

小保方さんの主張が正しいのか誤っているのか、私にはわかりませんが、再生細胞が不妊治療に新しい光をもたらしてくれる可能性には非常に興味があります。

ips細胞もSTAP細胞も今後の動向からますます目が離せなくなりましたね。