2014/05/30

あなたが人事部で働くまでに身につけておくべきたった一つのこと

 人事部と聞いてあなたはなにを感じるだろうか?偉そう、話が通じない、現場を知らない、メガネ。あるいは関わりがなさ過ぎて、なにをしているのかわからない。人によっていろいろな答えが帰ってくると思う。そんなあなたも、何かの縁でいつ人事部勤務になるかもわからない。


私も組織開発部の部長になるまでは人事部とは縁遠いキャリアを歩んできた。そこで今日はあなたが人事部で働くまでに身につけていてほしいたった一つの素質について書いておく。


人事部で働くまでに身につけておくべきたった一つの素質とは「合理的判断力」だ。


人事部は経営戦略上の優先順位に沿って、採用や人材育成、評価制度の設定や運用を任される部門だ。仕事の大半に「人」が絡んでくる仕事だけに、ある意味めんどうな話に巻き込まれることも多い。


例えば、ある部門の社員を他者と同様の客観的な数字に基づく評価基準に則って評価したとする。ほとんどの社員は意義をいうこともなく受け入れるが、一部の社員が評価が不当だと訴え、撤回を求めてきたとする。


この場合主張がどうであれ、他者と同一の客観的数字に基づく評価なのであればその撤回要求には応じられる訳がない。


この場合私にできるのは納得いくまで数回面談するくらいしかできない。それなのに人事部で働くまでに身につけておくべき「合理的判断力」が身についていない人は評価に納得行かない人物と相対するだけでつぶれたり、客観的数字による評価をねじ曲げようとしたりする。


人間だれでも嫌われたくはない。むしろ好かれていたいと思うものだ。目の前で評価に納得せずに異議を唱える本人を目の前にして合理的判断力が無いと迫力に負けてしまったりする。



合理的判断力はクリティカルシンキングと自分の軸となる価値判断基準を持っているかどうかによって決まる。基本的には融和を大切に、しかし会社の戦略上必要な時には厳しい判断やコミュニケーションを取っていく必要がある。


「合理的判断力」を支えるのは背景の理解だ。
会社の成長戦略をよく理解し、時には自ら企画し挑んで行かなければならない。

人事部希望のあなた。是非「合理的判断力」とは何か、考えてみて欲しい。
それが自分の人生だけでなく、自分の関わる周りの人を幸せにする術だと信じて。