2014/05/26

さよならグノシー。君はいい夢みせてくれた

グノシー(Gunosy)をご存知だろうか?iPhoneやAndroidなどのスマートフォン向けにアプリでニュースを提供している。このグノシーがサービスインした当初、ついにでた夢のニュースアプリ!と世間(私の周り)わ騒ぎ興奮した。


グノシーとTwitterやFacebookの自分のアカウントを接続しておくと、その人の好みに合わせたニュースが配信される!と言うのが当時のふれこみだったからだ。

私もいの一番にダウンロードした。TwitterとFacebookのアカウントを認証し、毎日「ああ、これが俺が潜在的にほしがっているニュースなのかぁ」とわかるようなわからないような感じで使用してきた。


しかし、そのグノシーは少しずつ変化し、当初からのユーザーからは改悪と言われるアップデートを続け、やがてその見た目はSmartNewsと変わらないものになってしまった。


最近では10億円ともいわれる広告費を投入し、テレビCMを垂れ流すマスマーケティングを行い、利用ユーザー数は200万名を越え、事業価値は80億円ともいわれている。


そんなグノシーの収益源はスポンサーからの広告収入だ。普通のニュースの間にスポンサー広告が表示されている。




収益源が広告である以上、数多くのユーザーを獲得するべきなのは当然だ。スポンサーが広告を載せたいと思うメディアは、ユーザー数が格段に多いか、ニッチなターゲットをピンポイントで狙えるかのどちらかに該当する。


狙いはわからなくもないが私は、グノシーのこれまでの「改悪」を残念だと思う。




グノシーがサービスインした当時すでにスマホ向けニュースアプリとしては有名なSmartNewsがあり、大変な人気を得ていた。

グノシーは二番煎じのサービスに見えなくもないニュースアプリの一つだったが、その可能性をみんなが信じ、自分に宛てて配信されるニュースの未来に期待をよせていた。リリース後数週間で私の周りのアーリーアダプターたちは、グノシーとSmartNewsを「職場や学校で話題をさらっとさらう = SmartNews」「本当に知りたいニュースを読む = グノシー」というように使い分けしていた。


そんなグノシーがアーリーアダプターの期待を捨て去り、一気にキャズム超えを狙ったのにはKDDIの資本参加が大きい。理由はなんであれ、グノシーは「私のための私宛のニュースアプリ」から「大衆ニュースアプリ」へ変化してしまった。


ビッグデータの活用が徐々に進み始めている昨今。サービスの多くが「大人宛」や「若者宛」等のセグメント分けから「私宛」に変化し始めている。グノシーが一次見せてくれた夢はまさにその世界だ。今後グノシーはAU発売のスマホにプレインストールされるらしい。


PCのプレインストールソフトがうざくすぐ削除する自分としてはそんなアプリに用は無い。グノシーのターゲット層から私のようなアーリーアダプターは完全に外されたと言っていい。そうじゃなかったらテレビCMなんて無粋なマーケティング手法は使わない。


捨てられたのだからこれ以上グノシーの事を書くのはやめよう(笑)次の注目ニュースアプリははてなのPressoだ。まだiPhoneのみの対応で、アンドロイドはこれからのようだがきっともうすぐ対応してくれると思う。


さよならグノシー。こんにちはPresso。期待しています!